こんにちは、@PharmaValueです。今回は長野県松本市に本社を置くキッセイ薬品です。
まず一言でこちらの会社を表現すると「時限爆弾」です。まさに、「やばい会社」の典型です。
Youtube解説
売上減少、ビジネスを無駄に多角化(選択と集中ができていない)、コプロ製品や長期収載品が多く利益率が減少、主力品の特許切れ。医薬品事業以外の事業の切り離しを考えないと、傷口がふさがらないと思いますが、この企業の経営陣のその判断ができるか?ですね。執行役員の方々は、お年のようですので、「現状維持」で落ち着くのかと思いますが、徐々に衰退していくと思います。
【キッセイ薬品 企業研究】
キッセイ薬品の現状
キッセイ薬品の経営課題

キッセイ薬品の財務データ


事業部は、医薬品事業、ヘルスケア食品、情報サービスの3つある。
医薬品事業の売上が全体収益の大部分を占める。
キッセイ薬品の売上収益と営業利益の推移

売上収益と営業利益の傾向
売上は、ここ5年間700億円弱と横ばい。営業利益は、徐々に低下している。
営業利益低下の理由としては、自社製品の特許切れにより、導入品ならびにジェネリック製品の売上が全体収益に占める比率が大きくなったこと。
キッセイ薬品の主力製品
主力製品の四半期別売上推移

主力製品の中長期売上(予測)


キッセイ薬品のR&D

核開発製品の承認時期一覧

キッセイ薬品のMRってどうよ?
キッセイ薬品のMR数に関して
2018年時点で、国内の医薬品売上高510億円に対して、MR数は600人!
MR1人の売上が、まさかの1億円/年を下回る8000万円/年台です。
プロモーション品目の売上総額は全体の70%程度でしょうから、キッセイのMRさんは何を売っているのでしょうか??
プロモーションをしている品目も、あまり革新的な医薬品では無いので、おそらく医師からも煙たがられている事と思います。
これは現場のMRさんが可哀そうです。経営陣がもっと検討しべきだと思います。導入品を持ってくるとか、MR数をもう少し減らすとか、何か手を下さないとMRのモチベーションが保てないと思います。
【更新情報】 週1回投与のDPP-4阻害薬「マリゼブ」をMSD社より継承しました。
キッセイMRの不満
MRの日当は、以前10時間働いて3000円、8時間で2300円だったようだが、8時間の2300円に一本化されたようす。
研究会、講演会の残業代もあまり支払われていない様子で、社員からの文句のタレコミが多いです。
また、家賃手当も年収に組み込まれているようで、その分税金が多めに税金がかかってしまうのでそこもデメリットであるとか。
この利益水準ですと、今後は日当廃止か減額、もしくは家賃手当の減少も覚悟した方が良いと思います。
キッセイグループ会社も福利厚生は製薬級?
キッセイ薬品のグループ会社である、「キッセイコムテック」でも家賃手当が約8万円/月出ているという事で、こちらの会社で働いている方は同業他社と比べて良い条件で労働できているようです。
この会社に勤めている社員の多くは、親会社(キッセイ)と同水準の福利厚生を得られるからという理由で入社を決めている様子であり、多角的にビジネスを展開するのはいいですが本業に従事している社員のモチベーションを下げない公平的な福利厚生制度であればよいのですが。
キッセイ薬品のMRの方へ
実際に、現在キッセイ薬品で働いている方は既にお気づきだと思いますが、中長期的に見てかなり厳しい局面になります。
まず現状のMR数600人余りで、1人販売額1億円未満/年は、業界最低水準です。
間違いなく、グループの食品もしくは情報サービス分野への転籍ならびに希望退職の公募がやってきます。 新たに投入する新製品もエポエチン、ダルベポエチンのバイオシミラーも、競合より遅れていたり、全く新しい新薬が市場を席捲しようとしているこのタイミングで、上市するか?と思わされてしまいます。→実際に、協和キリンがネスプのバイオセイムを上市し圧倒的なシェアを獲得しております。
ピートル、ベオーバ、グルベスと他社が抗がん剤やバイオ医薬品、新規作用機序の薬剤の情報提供をしている中、既存の薬剤のちょっと変化しただけの薬剤の情報提供をさせられてMRの方々が可哀そうな気がしてきます。
状況は、2020年、2021年と更に悪くなっていく事が予想されますので、もし良い機会があれば飛び移る事が重要だと思います。
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