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ギリアドがまた失敗!?新規NASH治療薬

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ギリアドがまた失敗!?新規NASH治療薬

この記事でわかること

ギリアドサイエンシズが、新たに発表したNASH治療薬候補の失敗と、今後の取り組みに関して理解を深めることができる。

MR君
NASH治療薬の研究は、様々な会社が行っているようだけど、あまり良い結果が出てないようだね。今回は、また新たに発表されたギリアド社の開発失敗を深掘りしてみよう。

NASH(非アルコール性脂肪肝炎)とは

非アルコール性脂肪肝炎は、ほとんど飲酒をしていないにも関わらず、アルコール性肝障害に似た、肝臓へ脂肪が蓄積し炎症が起こる病態です。肥満や糖尿病などの生活習慣病を合併する頻度が高く、治療しない場合には、肝硬変や肝がんなど、さらに重い疾患に進展していく場合もあります。

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非アルコール性脂肪肝炎の治療

生活習慣病との関連が強いことから、生活習慣を改善していくことから開始し、肝硬変や肝がんなど、さらに重い疾患に進展しないような予防が治療のメインとなります。

生活習慣の改善効果が不十分な場合には、食事療法・運動療法・薬物療法を並行して行います。

NASH治療薬の市場

複数の医療系コンサルティングファームの調査結果によると、このNASHの治療薬市場は、2019年から2028年までで毎年20%から30%程度上昇するとみられており、2028年には4兆円〜7兆円の巨大市場になる予定です。

相次ぐ候補化合物の治験失敗

当初、この治療領域をリードしていたインターセプト社も失敗し、米センプラ(現在は米メリンタ・セラピューティクスと合併)は17年2月に有効性が不明瞭としてsolithromycinの開発を打ち切りを決定した。続けて、アストラゼネカ社も自社のNASH治療薬候補であった、AZD4076の治験を中止した。こればかりでなくアラガン社のcenicrivirocも、臨床試験でプラセボに対する有意差を示せず、ギリアド社のGS-0976は臨床試験の結果に一貫性を欠いて失敗。そのほかにも、グローバル並びにベンチャーの製薬会社が何度となく挑んだ治療薬開発であるがことごとく失敗に終わる。

ギリアドサイエンシズ 再度の失敗

ギリアドサイエンシズは、自社の製品による併用療法でのNASH治療のPhase2試験で失敗をした。

392人のNASH患者が参加したATLAS試験で、Acetyl-CoA carboxylase (ACC) 阻害薬 とfarnesoid X receptor (FXR) 刺激薬のcilofexorの単独並びに併用とselonsertib(Gilead’s ASK1 inhibitor)のコンビネーションが失敗した。

48週後の主要評価項目で、firsocostat と cilofexorそれぞれの単独群並びに併用群で、達成を得ることはできなかった。また副作用は、皮膚掻痒、頭痛、下痢、悪心出会った。

ギリアドの開発担当者(CMOのMerdad Parsey)は、「NASHは最も治療効果を得難い病態で、複雑なメカニズムが入り組んでいて一筋縄では行かない」とコメント。

JPモルガンのアナリストは「ギリアドの2019年のNASH治療薬研究は、三振にアウトに終わった」と皮肉交じりに語った。が、続けて「ギリアドは、この後もいくつかの開発プログラムを残しているのでまだ可能性は、ある」と語った。

ちなみに現状では、ギリアドの候補品(combining firsocostat と cilofexorのコンビネーション)にノボノルディスクファーマの新薬、経口GLP-1セマグルチドとの併用を検討している。

まとめ

ギリアドサイエンシズをはじめ、様々な企業が多額の資金を投資して開発を行っているNASH治療薬ですが、まだまだ結果を残せている企業は少ないのが現状です。もし、有効性が明確に示せて上市を果たせた際はブルーオーションの中で多額の利益を得られるでしょう。

 

参考

 

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