こんにちは、PharmaValueです。
本日は、イーライリリーの日本法人である日本イーライリリーの将来像を検討してみたいと思います。
全体収益は万全に思えるが・・・
下記の主力製品の売上推移(筆者予測)によると、全体収益は今後も微増もしくは現在の水準を維持するものと思われます。
しかしながら、気になる点に関して下記に記載してみたいと思います。
糖尿病領域:
トラゼンタ、ジャディアンスはベーリンガーインゲルハイムと共同販売、そして再主力製品のトルリシティは大日本住友と共同販促契約を行いました。これに、ノボノルディスクファーマが今後、経口のGLP-1アナログ製剤を「Rybelsus」を上市します。それもMSDと共同販促します。
となると、上記の状況により日本イーライリリーの糖尿病領域の売上の減少、利益率の減少が予測され、これが今後の糖尿病領域のMR数削減に直接結びつくのではないかと危惧します。
中枢神経領域:
中枢神経領域に関しては、特許切れの製品が多いので今後はMR数削減が必須の気がします。偏頭痛治療薬の「EMGALITY」を新たに発売しますが、同じ作用機序の薬剤が2剤、それぞれ大塚製薬とアムジェンから発売されます。大塚製薬は、この偏頭痛治療領域の主戦場である神経内科領域で確固たる位置づけを誇るメーカーですので、そこと対等に戦えるか疑問です。
また、これらの薬剤は注射剤ですが、新発売後3~5年以内に同じ作用機序の経口剤が他社から発売される予定です。上記の内容から中枢神経領域も、将来が明るいとは決して言えない状況です。
日本の主力製品の四半期売上推移

日本の主力製品売上推移
