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鳥居薬品

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鳥居薬品

製薬さん
こんにちわ、製薬さんです!

今回は、JTとの関係がとても強い鳥居薬品です。

ギリアドサイエンシズにHIV関連製品のアライアンスを解消されて窮地に追い込まれているのが現状です。

2019年の営業利益は、ギリギリの黒字で終える事ができそうですが今後はどうなるのか?

レミッチの特許切れに伴い、その売上はみるみる減少していく予定で、それを支えるのは「リオナ」「シダキュア」「ミティキュア」の3剤です。

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鳥居薬品の企業研究

【鳥居薬品の企業情報】

鳥居薬品の経営課題

  • コレクチムの価値最大化
  • シダキュア、ミティキュアの価値最大化
  • エナロデュスタットの価値最大化

鳥居薬品の財務データ

現在、開発中の製品は、「リオナ」の競合がひしめくであろうHIF-PH阻害薬(腎性貧血)の製品、そしてアトピー性皮膚炎(JAK阻害)です。

エナロデュスタット(腎性貧血;HIF-PH阻害薬)に関しては、競合品数が単純に多いこと、そしてそれらの製品を販促するのが協和キリン、アステラスなど腎臓領域に強く、多くのMR数を抱えるメーカーである。そして、上市のタイミングも他社と比較して1年以上遅苦なることが予測されるので、ほとんどこの製品を取り扱う口座すらできないと予想します。ピーク時50億円程度と予想。

すなわち、今後の中長期を考える意味で頼みの綱となる製品は、「リオナ」の鉄欠乏性貧血による価値最大化とデルゴシチニブのアトピー性皮膚炎のみです。

鳥居薬品の注力領域

①腎・透析 ②皮膚疾患 ③アレルゲン

鳥居薬品の中期経営計画(19'-21')

鳥居薬品は、不遇の三年を覚悟

鳥居薬品は、2019~21年の3カ年中期経営計画を発表。国内の厳しい市場環境に加え、米ギリアド・サイエンシズと締結していた抗HIV薬6製品の国内での独占的販売権に関するライセンス契約が終了する影響が大きく、収益の大幅な悪化が避けられないことから、中計期間中の3年間は赤字が続くと想定

赤字に転落すれば、同社では初になると見られる。次期中計初年度となる22年度に黒字転換を目指す。

鳥居薬品の沿革

経営権は、「メルク」→「アサヒビール」→「JT」

現在は、JTの販社的な立ち位置である

鳥居薬品の沿革まとめ
  • 1872年 - 鳥居徳兵衛が横浜市境町で洋薬輸入商植野屋を創立
  • 1921年 - 株式会社鳥居商店を設立
  • 1949年 - 鳥居製薬株式会社と合併し、鳥居薬品株式会社に商号変更
  • 1983年 - メルク・アンド・カンパニーに対して第三者割当増資を実施し、同社が親会社となる
  • 1988年 - メルクが持株全てをアサヒビールに売却し、親会社が異動
  • 1998年 - 日本たばこ産業がTOBを実施。アサヒビールは全株を売却し新薬事業から撤退。
  • 1999年 - 新薬開発はJTが担当。鳥居薬品は医薬品の製造・販売に集中する協業体制

鳥居薬品の現在の会社概要

鳥居薬品が現状、JTの販社という位置づけですので海外への化合物導出によるアライアンスフィーの獲得や、自社による海外展開という事は難しいのが現状です。

となると、鳥居薬品としてはJTの研究開発部門が無事に候補化合物の承認を獲得してくれるのを祈るしかできないという状況です。

このビジネスモデルがこの先も続くようならば鳥居薬品の社員は不遇な思いをしていくと思います。中外製薬とロシュのように両社ともに研究・製造・販売部門を持ち、両社の化合物を自社の製造販売体制に乗せるというWin-Winのビジネスモデルとは全く異なります。

鳥居薬品の売上収益

鳥居薬品の主力製品

主力製品の四半期別売上推移

鳥居薬品の主力製品中長期売上予測

 

製薬さんの中長期売上予測は、noteにて開示!

大型どころか、中型製品もない

こちらの各製品の売上予測推移を見てもらうと、500億円以上の売上を上げる大型製品も、200億円以上の中型製品も存在しないのが現状です。

鳥居薬品のR&D

後期フェーズ開発製品一覧

【更新】BioCryst 社と遺伝性血管性浮腫(HAE)発作抑制薬 BCX7353 の ライセンス契約(2019.11.5)

【更新】HIF-PH 阻害薬「エナロデュスタット」の 日本国内の製造販売承認申請(2019.11.29)

【更新】アトピー性皮膚炎治療薬「コレクチム®軟膏 0.5%」(デルゴシチニブ)承認(2020.1.23)



鳥居薬品の悲劇(ギリアドとの提携終了とリストラ)

2019年2月、抗HIV薬6製品の国内販売権を導入元の米ギリアド・サイエンシズ社の求めに応じて返還することになったと、突然の発表。(6製品の17年度売上は約200億円)

この発表に伴い、同社の人員数は今年度当初の約1200人を約800人に減らし、MR数は今年度当初の500人体制を300人体制に縮小すると発表、早期退職を募った

鳥居薬品の将来

残念ながら売上高が50億円未満の、超小規模製品を多く抱えているのが現状です。まずは、これらの小規模製品の処分(後発品メーカーなどへの売却)とレミッチ、リオナ、エナロデュスタットの透析領域専門MR200名とシダキュア、ミティキュア、デルゴシチニブのアレルギー関連専門MR100名で、どちらも開業医、透析クリニックに焦点/重点を置いて活動すべきだと思います。

上記の営業体制のもと、各薬剤の特許満了の近い2024年まで我慢する経営を行うべきと考えますが、いかがでしょうか。

日本たばこ(JT)が鳥居薬品の株式をどこかに売却するようならばジエンドです。現在鳥居薬品で働いている社員の方々は戦々恐々としているのではないでしょうか。

 

製薬さんの中長期売上予測は、noteにて開示!

 



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