ハーボニー、ソバルディという夢の新薬を市場に送り届けたバイオファーマである「ギリアドサイエンシズ」の企業分析です。
ギリアドサイエンシズの企業研究
ギリアドサイエンシズについて
ギリアドサイエンシズの沿革
ギリアドサイエンシズは1987年に創立されたアメリカ カルフォルニア州フォスターシティ発祥のバイオ製薬会社です。日本法人は2012年に設立され、2013年より本格的な活動を開始した歴史の浅い製薬会社ですが、すでにトップリーディングカンパニーです。アメリカの政治家であるドナルド・ラムズフェルドが1997年〜2001年まで会長を勤めていた会社としても有名です。
代表的な製品として「タミフル」「ソバルディ」「ハーボニー」「ツルバダ」などがあります。
下記は、ギリアドが買収してきたベンチャー企業の一覧と、それぞれの買収で獲得した製品の一覧です。今後も、ハーボニーとソバルディ、そして税制優遇措置から得られた潤沢な資産を今後も投下していく事と思います。とはいえ、現状はポストハーボニーを見つけられていない状況で、期待のCARーT療法も足踏みをしているのが現状です。次のギリアドのアクションから目が離せません。

-
-
ギリアドサイエンシズがForty Seven社買収
Forty Seven Inc.の詳細情報 【買収発表日】2020年3月3日 【買収価格】約49億ドル(約5280億円):1株当たり95.5ドル 【企業名】ギリアドサイエンシズがForty Seven ...
続きを見る
売上収益の推移


財務データ

経営戦略

現在の地域別売上シェア
2018年の売上の構成比としてアメリカの売上が約75%を占めております。その次にヨーロッパ、そしてその他のエリアという形になっております。日本の売上は、ハーボニー、ソバルディ全盛期は3000億円を超える売上を計上していましたが、現在は徐々にプレゼンス自体が下がっているのが現状です。

ギリアドの主要製品
最重要3製品
下記3製品は、各領域のキーとなるモダリティとなります。Biktarvyは、今後7000億円を超える売上を超えるポテンシャルを秘めているようですが、VIIVの新規HIV薬も来年上市予定のようなので、その薬剤との競争が激化すると予想されております。最重要品目のどれもアメリカの独占期間がまだ10年近く残っているのも中長期の売上を安定化させる意味で好材料であります。

現在の主要製品の四半期別売上推移

主要製品の特許情報と中長期の売上推移


製薬さんの中長期の売上予測はnoteにて開示!
今後、中長期を考える意味でキーとなる薬剤は「Biktarvy」,「Genvoya」,「Truvada」,「Epclusa」,「Yescarta」になると思います。「Yescarta」は、売上の伸びが止まって来ているという情報がアメリカの製薬専門ニュースに掲載されていました。
「Biktarvy」,「Genvoya」,「Truvada」のHIV治療薬に関してですが、GSKと塩野義の共同出資企業であるVIIVの新薬が今後の脅威になる可能性があるようです。その薬剤は、月に1回の注射剤のようで、「Biktarvy」の1日1回に比べ利便性に長けているようなので、その面で差別化されてしまうと危機に陥る可能性はあります。
HIV予防のTruvadaからDescovyへの切り替えペース好調
プラス材料:(2019.12.4更新) アメリカでの HIV予防のための投与(PrEP)のTruvada→Descovyの切り替えスピードは米国金融業界予測より早いペースで進んでいる。予想35%のところ50-60%は後発品が発売する2020年9月までには切り替え可能であろうという観測。

ギリアドの開発製品
後期フェーズ開発製品一覧


製薬さんの中長期の売上予測はnoteにて開示!
【人気記事】 営業車で暇な時におすすめの動画配信サービス8社を徹底比較!
【人気記事】 おすすめ転職サイトに登録して情報収集から始めてみよう!
【人気記事】 製薬業界の将来や自分の立場に不安がある人が、まずはじめにするべきこと
【人気記事】 2010年代 国内売上トップ10製品を振り返る!